卓越した技術と抜群のトレンド感覚で絶大な支持を集める、人気ネイルサロンのカルジェリストにインタビュー!今回は小田急線沿いに3店舗を経営し、トレンド感溢れる洗練されたネイルと丁寧なカウンセリングで、絶大な支持を集めるカルジェルサロン「NAIL SALON LOVELLY’S町田店」から、店長の高橋礼奈さんが登場。
現在のネイルトレンド
現在注目しているネイルトレンドについて教えてください。
私たちのお店では、ネイル業界発信のトレンドというより、サロン発信でお客様が取り入れやすいデザインをシーズン毎に提案しています。この秋冬は、ビジューを取り入れた煌めきのあるデザインがイチオシです。
その他に、冬に向けてサロンでオススメしているデザインはありますか?
例えば人気のアニマル柄ネイルはホリデーシーズンにぴったりですが、派手な印象に仕上がる危険性もあるので、少し難易度が高いですよね。そこで、上からラメを重ねて柔らかさを加えた、ナチュラルなデザインのアニマル柄ネイルをオススメしています。「よく見たらアニマル柄だ」と気付く位のさりげなさがポイントです。
おもてなしの接客「NAIL SALON LOVELLY’S」町田店について
「NAIL SALON LOVELLY’S」町田店には、どのようなお客様が多いでしょうか。
20代後半から40代の女性を中心に、地元の方からお仕事帰りに立ち寄ってくださる方まで様々お越し頂いています。比較的年齢層が高いので、落ち着いたデザインのネイルや女性らしい華やかなカラーが人気です。「カルジェル」の“CG46”という甘めのピンクカラーは、昔からよく出る色ですね。職業柄、ネイルの制限が厳しいお客様もいますが、そういった方も「ルールの範囲内で色々楽しみたい」と毎回違うネイルを楽しまれています。
心地よい空間を作るために、サロンで取り組んでいることはありますか?
定期的にお客様にアンケートを取っており、そこで頂戴した意見をまず改善するようにしています。また「寒くないか」「疲れていないか」など、お客様への積極的なお声掛けをはじめ、スタッフ同士でも声を掛け合い、全員でお店を作る意識を持つようにしています。当店はコミュニケーションを活発にとる明るいサロンだと思いますが、もちろんお客様の中にはのんびりと静かに過ごしたい方もいらっしゃいますので、お客様一人ひとりに合わせた接客を心がけています。
スタッフが技術力をあげるために、サロンで取り組んでいることはありますか?
まず月に2回、サロンで練習会を設けています。また最近始めた取り組みなのですが、定期的に自分の作品を発表してもらうことで、技術力向上を目指しています。個々にデザインを考案してもらい、制作したネイリストの名前を付けて、お客様に紹介しているんです。これまでは「スタッフ全員が作れるデザイン」を提供していたのですが、「ネイリストがそれぞれ得意なもので、その人が早く可愛く提供できるなら、メニューとして提案しても良いよね」という声が挙ったので、「そのネイリストしかできないデザイン」も提案することにしました。デザインを考案するということ、そして自分の強みを生かしたデザインに取り組むことは、一つの技術向上になるかと思います。
どのくらいの頻度で発表の場を設けているのでしょうか。
最低2ヶ月に1回デザインを変えることをルールにしていますが、なるべく主体的に行動してもらいたいので、頻度は決めず自由に発表してもらっています。サロンワークに練習会、作品の発表と多忙ではありますが、限られた時間の中でどのように行動できるかを試されるのがネイリストの仕事だと思います。発表の場があることがモチベーションにもなっているようで、忙しいながらもスタッフの子たちは皆、楽しんで取り組んでくれているようです。
カルジェルとの出会い
サロンで導入している「カルジェル」との出会いのキッカケを教えてください。
私は新卒で入社したサロンが美容院を併設したお店だったのですが、当時ジェル自体まだ流行っていない時代に、そのサロンで使っていたのが「カルジェル」だったんです。「カルジェル」に対するお客様の反応も良く、新人ながらに「カルジェルは良いな」と感じました。それが出合いのキッカケです。
「カルジェル」の良さとは、具体的にどのような部分ですか?
「カルジェル」を続けてきて実感する良さは、やはり爪に優しいということです。匂いも無いですし、オフがしやすいので爪を痛めるリスクが少ない。「カルジェル」は安くはないですし、他のジェルメーカーにも似た色はありますが、「ベースのジェルはカルジェルが一番だよね」とスタッフみんな口を揃えて言います。それだけ爪に優しいジェルだと思いますね。当店には、ジェルネイルをやりたくて足を運んでくださり、たまたま「カルジェル」の存在を知るというお客様が多いのですが、「初めてのジェルネイルが『カルジェル』でラッキーですね!」といつも思います(笑)。
一般の方でも「カルジェル」は購入できますが、初心者が「カルジェル」を使ってセルフネイルにトライする上で、気をつけた方が良いことはありますか?
オフの時に無理矢理剥がさないことです。それが爪のダメージに繋がるので、まず気をつけてもらいたいですね。
ネイリストを目指したきっかけ
続いて高橋さんのキャリアについてお伺いしたいのですが、高橋さんがネイリストを志したキッカケは何だったのでしょうか?
学生の頃からネイルが好きで、マニキュアやアクリルネイルをやっていたのですが、元々高校時代、専門学校や大学に進学するつもりが無かったんです。ですが担任の先生が「高橋は器用だからネイルの学校を探して来てあげるよ」と言って(笑)。その先生のお陰でネイルの専門学校に進みました。
元々手先が器用だったんですね。
小さい頃から絵を描くことや細かい作業が好きでした。父も母も器用なので、家系的にみんな器用なんです。細かい作業が得意だったこともあり、専門学校でも難なく授業をこなせたのでラッキーでした。
学校で学んだことと実際に働いてみて学んだこと、どちらの方が現在影響を与えていますか?
実践から学んだことの方が大きいですね。もちろん、ネイリストの基本となる知識は学校で学びましたが、専門学校やネイルスクールは「検定のための学び」が比重を占めているので、現場に出てから学ぶことの方が多いと思います。検定を持っていることは一つの基準になりますが、サロンワークは検定の知識以上に「人柄」が試される世界なので、実践を通して人として成長することが重要だと思います。
「ネイリストになって良かったな」と感じることは何かありますか?
たくさんの「出会い」があることですね。毎月1〜2時間の時間を共有し、そのうち友達や家族よりも会う頻度が増えるので、お客様とは長いお付き合いを続けることができます。出会いは勉強にもなりますし、お客様の人生に少しでも関われることは素敵なことだと思います。
印象に残っているお客様
これまで印象に残ったお客様はいますか?
過去に、お母様と一緒に来店していた幼稚園生くらいの女の子が、成長して中学生くらいになり、夏休みを利用して一人でネイルをしに来てくれたことがあったのですが、こんなにも長くお付き合いを続けて来たのだと思うと嬉しかったですね。
ネイリストという職業について、なってみて気付いた新たな発見はありますか?
「早くてキレイで可愛いネイル」を作ることが要求される世界なので、ネイリストはスピードと戦う職業だと分かりました。また、お客様のイメージをきちんとネイルに落とし込まなければならないので、カウンセリング力が何よりも重要です。いくら技術があっても、きちんとカウンセリングができなければ意味がないと気付きました。
何年目くらいで「カウンセリングがちゃんと出来るようになった」と感じましたか?
……13年目くらいでしょうか。ネイリストになって13年経つのですが、カウンセリングがきちんとできるようになったと感じるのはここ最近です。長い道のりですよね(笑)。最初の頃はただがむしゃらに仕事に打ち込んでいたのですが、カウンセリング力の大切さに気付いたからこそ、後輩たちにはそれを教えてあげたいと感じています。
学生や新人ネイリストへのアドバイス
ネイリストを志している学生や、新人のネイリストに向けて、ご自身のこれまでの経験から、他に何かアドバイスはありますか?
意識的なアドバイスになりますが、素直さは大切だと思います。ネイルスクールも入社したサロンも、先生となる方の意見をきちんと聞く姿勢が大事です。多くの後輩を見てきましたが、やはり素直さのある子は伸びますね。ネイルスクールで褒められてきた子は、自分のスタイルを確立しているので他の意見を受け入れにくい傾向があると思います。ですが、自分のスタイルを大切にしながら、他の意見に耳を傾けることは必ずできるはずです。まずは受け入れてみる。自分の意見を持ちながら、他者の意見にも共感する姿勢が大切だと思います。
「共感力」が必要とされる職業なんですね。
結局のところ共感しようという姿勢が無いと、サロンでお客様をカウンセリングする際にも、お客様のイメージをきちんと受け取ることができなくなってしまうんです。お客様が「このネイルがやりたい」と思っているのに、「それは好きなデザインじゃないな」と思ってしまったら、その時点で良いネイルは作れない。自分のスタイルがあったとしても、「そのデザインも素敵ですよね」と素直に共感する姿勢を持つことが大切だと思います。
技術面に関して、何かアドバイスはありますか?
例えば「カルジェル」にしても基本の塗り方は決まっているので、その順番は忠実に守った方が良いと思います。みんな段々と崩れていってしまうんですよね。お客様からは早さを求められる世界ですから、自己流が入ってしまうと無駄な行程が多くなるので基本に忠実であることは大事だと思います。
高橋さんがお客様に対して大切にしていることは何ですか?
日常的な会話もデザインのカウンセリングに繋がるので、会話を大切にしています。ネイリストを始めた頃は、作業して会話もしてという両立が難しく「お客様しゃべらないで〜!」と焦る日々でした(笑)。3年ほど経ったとき、ようやくお客様の声に落ちつて耳を傾けられるようになりましたね。
高橋さんご自身が好きなネイルデザインは何ですか?
デザインではないのですが、一本だけ破損してしまった爪を修復して、5本の爪をバランスよく綺麗な状態に戻してあげられたときは嬉しいです。爪の表面が凸凹している状態を整えてあげられたときとか。コンプレックスを直してあげられたときが一番嬉しいですね。
ネイルの魅力
根本的な質問になりますが、ネイルをすることの魅力とは何だと思いますか?
爪の補強にもなるので生活のし易さも変わりますし、ネイルは見ているだけで気持ちも楽しくなりますから、生活を彩るエッセンスの一つだと思います。
最後に、ネイルサロンでネイルをすることの魅力を教えてください。
プロの技術と知識は圧倒的なので、その安心感と完成度の高さはやはりサロンでしか味わえないと思います。また、ネイルだけでなくその場の空間も楽しめるのがサロンネイルですので、是非お店に足を運んでもらえたらと思います。