1月20日にリリースされたカルジェルの新色「ロゼカクテル」「オレンジカクテル」。肌寒い季節の手元を彩るこの2色のビビットカラーに注目が集まる中、カルジェルのネイルカラー開発を支える株式会社 MOGA・BROOK「原材料基礎研究開発室」の小沼マサユキさんに、開発にまつわるお話を伺いました。華やかなネイルカラーの裏側に隠された人知れぬ努力や苦労。そして、小沼さんの白衣の袖から覗く鮮やかなネイルの秘密とは……? この記事では、そんなネイルカラー開発の裏側に迫ります!
—すみません。いきなりで失礼かもしれませんが、どうしても小沼さんのネイルに目が行ってしまいます。いつもネイルをされているんですか?
—ヘルプ要員として爪を提供していらっしゃるんですね(笑)。素晴らしいです!
カルジェルが「人体に優しい」が故の悩み
—ネイルカラーの開発ってどういう流れで行なっているんでしょうか?
—どういう工程で色味を作っていくんですか?
—まさに職人技ですね! 最も苦労する点はどういったところですか?
長時間色を保たせるという点ですね。特に赤系統は退色しやすいという難点があって。口紅などメイクに使う赤は、通常1日で落とすので退色を感じることはあまりないですよね。朝塗ったものが夜白くなっていた、なんて経験はないと思います。でもジェルネイルの場合、3週間は塗りっぱなしの状態。その間も光の曝露に耐えうる色素でなければダメなんです。そんな中で最も退色しやすいのが女性に人気の高い赤系なので、すごく苦労していますね。比較的濃い赤やピンクは比較的大丈夫なんですが、薄いピンクは難しいです。パステルピンクなんかは特に。お客様に「退色してしまいますが、ご了承ください」とは言えませんからね。何十パターンものサンプルを作った後に、人工の光を当てて退色テストを行うんですが、最初に塗った色を長時間保てるかどうかがとても重要。色が綺麗でも退色するものはボツにせざるを得ません。
—最終的に退色するか否かが採用への大きな分かれ道なんですね。
—新色開発って本当に大変なんですね。ちなみに新色だけでなく復刻版の開発も行っているんですよね。これはどういった経緯で行っているんですか?
—ちなみに現在のトレンドカラーは?
小沼さんが塗っていた、春の新色について知りたい!
—では、春にリリース予定の新色について教えてください。
—貴重なお話をありがとうございました!
小沼さんの手元を彩っていた新色2色がこちら。ネイルカラーの開発秘話を伺いながら改めてその手元を見ると、新色開発に対する真摯な姿勢や情熱をありありと感じることができました。最近はセルフネイルの方も増えてきていますが、小沼さん曰く「プロのネイリストによる完璧なファイリングや甘皮処理によって、よりジェルネイルの美しさが際立つ」んだそう。「ネイルサロンに行かれたことのない方もいると思いますが、ぜひ一度はサロンに足を運んで頂ければその違いがわかるはず。セルフネイルを施す際の参考にもなるのでは」とネイル初心者へのアドバイスも寄せてくださいました。